社長コラム

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起業から株式会社に至るまでの軌跡

第13話 人生=なぞなぞ

有限会社となり無事に会社のドアの工事も完了し、会社の入り口のカウンターにはあのガラスのマウスパッドを飾りいよいよ新たな船出。
自分のデスクとパソコン、パソコンラックにプリンター。
もちろん電話も設置してあります。
さらには打合せテーブルと今後一緒に作業をするようになるだろうスタッフのためのデスク。
さらに私の友人が粗大ゴミで拾ってきてくれた机。
それなりに会社らしくなって今まで呼べなかったクライアントも取引先もこれで会社に来て頂ける。
まだスタッフもいない事務所を眺め私は一人でワクワクしていました。
いずれこの事務所が人と物で一杯になるのを夢見て…。

事務所を出す時に私が思い描いていた会社は、自社でクライアントのどのような要望にでも応えられるようになるのが目標でしたが、まず最初は売上重視でスタートしたのでフリーの方々に仕事を提供すると同時に纏まった案件を彼らとプロジェクトチームを作って受託するというものでした。

信じ難いことですが私はシステム開発業界に知り合いが全くと言っていいほどいませんでしたので、インターネットで知り合った数人の方々に事務所に来てもらい私の持っている案件の説明をし、作業の進め方を詰めて行きました。
私自身は様々な作業をしながら営業や資金繰り、記帳業務をこなしていきました。
営業面で色々と協力してくださったのは、第11話で登場したI部長です。ある日、私はI部長に尋ねたことがありました。

私: 「どうして僕にここまで協力してくれるんですか?」
I 部長: 「これが園田君の全てや」

そう言って受付カウンターのガラスのマウスパッドを持ち上げました。
私は以前にI部長にマウスパッドを作るまでの経緯をお話したことがありました。
I部長はその行動力を評価してくれていたのです。

I 部長: 「ガラスのマウスパッドを作りきるのは大変な労力が掛かったはずや。
それを一人で周りを巻き込んで商品にするのはホンマに大変やったと思う。
仕事を途中で投げ出す奴は沢山おるけど園田君は信頼できる」。

ガラスのマウスパッドは失敗だったと思っていた私にとってこの一言がどれほどうれしかったことでしょう。
I部長から頂いた仕事で私がミスをした時にクライアントからI部長と私は呼び出されました。
BWの作業が納期に間に合わないことになりクライアントはカンカンです。
I部長は自分の失敗であるかのように頭を下げ続け私を庇ってくれました。
この他にもシステム会社としての営業や人材の育て方など色々な面でアドバイスを頂きました。
ガラスのマウスパッド自体はビジネスにはなりませんでしたが、それが別の形でビジネスを生み出し私を育ててくれていたのです。
I部長の会社とは今も大阪、東京と一緒に様々な仕事を協業させて頂いています。

人はみんな目標があってそれを目指しますが、努力したからといって全ての目標を望み通り達成できる訳ではありません。
がんばったことは直ぐには結果が出ないかもしれませんが、自分がしてきた事やこれからする事は必ず意味があるはずです。
人との出会いもそうです。
全てが今の自分であるために、あるいはこれからの自分のために偶然ではなく必然的に起きていることなのではと思うことが時々あります。
それに気付けるかどうかなのではないかと。
1分1秒に、1つ1つの事象に、全てのことに意味がありその意味は自分にしか解らないんですよね。
人生とは本当になぞなぞの連続です。
答を見つけるのも答を見つけないのも自分次第ということになるのでしょうか。


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